フィリピン、7000を超える島々が連なるこの国では、地方ごとに文化、宗教、言語が異なりながらも、気候はほぼ全域で熱帯海洋性に統一されています。そのため、一般的に「南国」と呼ばれるこの地では、旅行者は軽装で過ごすことが多くなります。しかし、雨季や屋内での冷房対策は必須です。フィリピンを訪れる際は、雨季と乾季の違いを事前に理解しておくことが重要です。
常夏の国フィリピンの気候特性
フィリピンは、明確な四季が存在しない常夏の国です。一年中高温多湿の熱帯モンスーン気候が特徴で、平均気温は約26～27℃となっています。しかし、全く季節の変化がないわけではありません。フィリピンの気候は大きく分けて雨季と乾季の2つ、さらに詳細には3つの時期に分類されます。
フィリピンの季節別気候パターン
- 高温乾燥期: 3月から5月にかけては、気温が最も高くなる時期で、平均最高気温は32℃にもなります。しかし、この期間は日本の夏と比べると乾燥しているため、過ごしやすいと感じるかもしれません。
- 雨季: 続く6月から11月は雨季で、スコールが頻繁に発生しますが、終日雨が続くわけではありません。
- 涼しい乾季: そして、12月から2月はフィリピンにおける最も涼しい季節で、湿度が下がり乾燥するため、非常に過ごしやすくなります。
セブ島などのリゾート地の気候特徴
特にセブ島のようなフィリピンのリゾート地では、年間を通じて明確な雨季が存在しないため、晴れの日が多く、それが人気の一因となっています。
台風シーズンとその影響
フィリピンを訪れる際、忘れてはならないのが台風対策です。フィリピンは台風の発生する地域に位置しており、年間に平均19回もの台風がフィリピンを通過します。特に7月から10月にかけては、台風の活動が最も活発になります。
旅行の際の服装選びと準備
フィリピンでは突然の雨が降ることもあり、傘や防水ジャケットを持参することをお勧めします。雨季であっても気温は高いため、重装備は不要ですが、雨に濡れた後に強い冷房のある屋内に入ると寒く感じることがあります。そのため、薄手のカーディガンやストール、長袖シャツなど、冷房対策として軽く羽織ることができるアイテムが便利です。
