インドネシアは赤道を跨ぐ、広大な島国です。世界の地図で見ると、この国が東西に長く、数えきれないほどの島々で構成されていることが分かります。観光地として名高いバリ島、繁華な首都ジャカルタ、歴史的遺産が点在するジャワ島、ダイビングの聖地スラウェシ島など、17,000を超える大小さまざまな島からなり立っています。
特にジャカルタには多くの日本人ビジネスマンが居住しており、この地域は熱帯モンスーン気候に分類される一方で、インドネシアの他の地域では熱帯雨林気候が主流です。
本稿では、インドネシアに移住することを考えている方々に向けて、インドネシアの気候について深く掘り下げてご紹介します。
インドネシアの温度は一年中暑い？
「インドネシア＝暑い」というイメージは一般的ですが、実際のところ、どれくらい暑いのでしょうか？東京とジャカルタの気候を比較してみると、ジャカルタの年間平均気温は28.6℃、最高気温は32.1℃、最低気温は25.9℃で、年間降水量は2,292mmです。雨季と乾季の二つの季節が特徴的です。
これに対して、四季が存在する東京は一見快適に思えるかもしれませんが、実際にはジャカルタの夏の方が湿度が低く、過ごしやすいという人もいます。また、赤道直下の地域が最も暑いわけではなく、例えばバンコクの方がジャカルタよりも暑いと感じる人が多いようです。
インドネシアの気候帯
インドネシアの大部分は熱帯雨林気候ですが、ジャカルタを含む一部地域では熱帯モンスーン気候が見られます。この気候帯は、雨季には豊富な降雨があり、乾季にはそれほど乾燥しないという特徴があります。
雨季と乾季の境界が曖昧？
しかし、近年は雨季と乾季の境界が不明瞭になってきています。通常、5月から10月は乾季、11月から4月は雨季とされますが、異常気象により、このパターンが変化しているようです。バリ島などでは雨季の始まりが早まっており、乾季でも雨が多くなることがあります。インドネシアでの生活では、このような気候の変動を肌で感じることが増えています。
ジャカルタの乾季：5月～10月
乾季の間、ジャカルタは比較的過ごしやすい気候になります。平均最高気温は31.5℃、最低気温は24.9℃、降水量は月平均85mmとなっており、昼夜の気温差が大きく、雨が少ないのが特徴です。この期間は、雨季に比べて洪水のリスクも少なく、日常生活や通勤が比較的スムーズに行えます。また、乾季には、透明度が高く美しい海を楽しむことができます。
ジャカルタの雨季：11月～4月
雨季では、気温は大きく変わらないものの、湿度が高く、午後には大雨が降ることが特徴です。平均最高気温は32.5℃、最低気温は25.2℃で、月平均降水量は290mmに達します。雨季は、特に通勤時に雨具が必需品になりますし、湿気による生活上の不便も発生しやすくなります。
雨季の洪水に警戒
ジャカルタでは雨季に洪水が頻発し、深刻な影響を及ぼすことがあります。市内では、雨季を前に排水溝の清掃作業が行われるなど、対策が講じられていますが、降雨量が多いと道路が冠水し、交通がマヒすることも少なくありません。
インドネシアに台風は来ない？
インドネシアは赤道南側に位置するため、台風の影響を受けることはありません。しかし、サイクロンは発生し、強い風雨が発生することがあります。これらの自然現象は、生活に大きな影響を与えることがあります。
まとめ
インドネシアの気候は多様で、赤道直下の特性から独特の気候パターンがあります。乾季と雨季の変化は日常生活に大きく影響し、異常気象による変動も見られます。しかし、それぞれの季節が持つ魅力を理解し、適切に対応することで、インドネシアでの生活を豊かにすることが可能です。この美しい島国の気候を楽しみ、快適な生活を送りましょう。
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