

--第10回目の『Re-Style Talk Show Tour2009』にゲストに来ていただきました。そもそも、お二人はエコロジカルなことに関心があったのでしょうか?
MIE(以下M)「そうですね。ゴミは気になっているので、かさを小さく、少量にと、普段も心がけていますね」
AILA(以下A)「とくに私たちは、ライブやツアーなど移動が多いので、その間に飲むドリンク類のゴミが多くなってしまう。せめて紙パックものは、最後に潰してたたんで捨てるようにしています」
M「箱形のまま捨てると、かさばってゴミ袋もすぐにいっぱいになって、また新しいゴミ袋を出さないとならない。そうなるとゴミ袋の数も、全体の量も増えることになるんですよね、そうしたらそれだけCO2の排出も多くなるんだろうなぁと思うので、なるべく少なく、小さくするようにしていますね」
--AILAさんは、オーガニック•コーヒー(有機栽培のコーヒー)なども選んでいるようですが、オーガニック食材などに興味もあるんですか?
A「オーガニック、好きですね。普段は自炊なので、食材も調味料もオーガニックなものを選んで買っています。そもそもは、高校時代に出会った海外から来た先生の影響です。その先生が、“ビーガン(完全菜食主義者。卵や乳製品、蜂蜜など動物性のものが一切入らない食事を選んで摂る人)” で、オーガニック食品を食べていました。当時先生が『オーガニックのものや野菜を中心にした植物性の食事にすると、助かる大地や動物がいるのよ』と言っていて、それが『カッコイイー!』と思えたんですね(笑)。で、自分もマネをしたというか、できないことじゃないと思えて。それで、やったら自分の体にも合っていて、プラス地球環境にも良いっていう。自分に対しても地球に対しても、すごく良いことをしているという感覚が持てたんですね」
M「意識が『地球のため』っていうような大きいことじゃなくて、これが自分にベスト•マッチとか、使いたい、食べたいっていうのを、AILAは大事にしているなぁ~と思うんですね。それを私は見習いつつ……(笑)」
--MIEさんは、AILAさんから影響を受けたことはありますか?
M「自炊は、AILAの影響ですね(笑)。私は全く料理をしてこなかったので。実家は、無農薬栽培の野菜や無添加の調味料をふつうに使っていたので、私にとっても当たり前だったんですね(笑)。東京に来て一人暮らしをするようになって、傍でAILAが、自分で自分の体の管理を食事でやっているのを見ていて、『自分で作れたらいいなぁー』って思ったんです。もしAILAが外食の人だったら、私もずいぶん変わっていたと思いますよ(笑)。『おいしいお店を見つけた!』とか言ってそう~」
一見華やかな姿からは、予想外な(失礼!?)堅実な言葉。
その二人が今、ハマっているのは野菜スープと教えてくれた。3、4日は保つように、具沢山のスープを作り置きしておいて、1日1回は食べる。またツアー前までに、残った野菜はできるだけ食べ切り、ツアーから戻って最初に、野菜の買いだめと調理をすることと話す。食材を余すことや残すこと、そして捨てることに心が痛む良心が息づいていることが、二人の話ぶりから伝わってくる。

--では、今回のエコ•イベントに出演してみてどうでしたか?
M「私たちも、環境問題を知りたいと思っていたところだったので。楽しく学べるならいいなと思ったので、いろいろ知ることができて、良かったです」
M「楽しいですよね、知ることが。やっぱり環境問題ってムズカシイという先入観があるからかもしれませんが、ムズカシイことをムズカシイまま説明されても、アタマに入らないんです。けれどやまだひさしさんが、楽しく面白く話してくれるので、どんどん知りたくなる。いつの間にか知識が身についたという感じで、いいですね。楽しいです」
M「やまださんの例えが、わかりやすんですよね。自転車に乗ることやタンブラーを使うことがエコなんだよって、身近なものにしてくれる。たぶん私たちって、知らず知らず環境に負荷をかけてしまっていることが多いと思うんですよ。それを生活する視点で説明してくれるので、『あぁ、そうか』ってわかる」
A「自分でも気づかなかった無意識の行動がエコロジカルなことにつながっているんだってわかると、『じゃぁ、よりもっと、何かできるかも!』と広がっていく。それまでは、『自分って、エコなことなんかやったことがない』、だからイザやろうと思っても『何からしたらいいのかわからない』と思っちゃっていましたからね。今回のやまださんの話は、そういうことにも気づかせてくれました」
--イベントに参加した前と後では、ご自身、考えることや行動に変化はありましたか?
M「エコを伝える側に立ったという“重み”みたいなものを、感じました。次に(エコ•イベントのようなステージに)立つときは、ちゃんと自分の考えもあって、エコについても少しは詳しくなって、相応しくなっていたいですね。
あのイベントの後、地方キャンペーンで、宿泊することが多かったんですね。たまたま利用したホテルが、連泊時に、部屋にあるタオル、シーツ、ナイトウェアの交換をしないと何かエコロジカルなことに還元できるというシステムになっていて、さっそく利用したんです! 3日間くらい交換しなくたって死なないじゃないですか?(笑) それからは、宿泊するホテルで、洗面道具やタオルといった備え付けのアメニティを使うのをやめましたね。1回使っただけのタオル1枚だけでも、それが何百枚もあるとなると、すごい量のランドリーになる。それが減ることは大きいですよね。だからマネージャーさんにも言って(笑)。一人より二人、二人より三人、ですよね? AILAもいつもシャンプーとかも持って来ていて、ホテルのものは使わないよね~
」
A「そうだね。MIEに『AILA、シャンプー持って来てるよね、自転車、乗ってるよね』って言われて、『それって、エコだったんだ!』って(笑)」
--MIEさんは、ステージで、音楽とエコは似ていると言っていましたね。それはどんな意味があったのでしょうか?
M「私たちに限らないと思いますが、人にとって音楽ってすごく身近なものだと思うんです。人それぞれ、そのときそのときに好きな音楽や聞きたい曲がある。そういうふうに何気ないけど、身近にあるのが音楽だと思うんですね。エコロジカルなことも、そういう意識をしないものであったりするんじゃないかと思ったんです。エコも実は、すごく身近なもの。それに気づくか、意識できるか、実行するかどうかの違いだけなんじゃないかって……。
きっと、ゴハンを食べに入ったレストランで、流れているBGMに気づくか気づかないか、どんな曲なのか意識するかしないか……というような感覚なんだと思います」
それは、“ホテルのタオル” に気づくかどうかのこと。“紙パックを捨てる”ことも同じ。私たちの日常に当たり前のようにある些細なことを、ベクトルをエコロジカルの方向に合わせてみると、発見できることがあって、初めて「タオルは交換しなくてもいいのかも」「紙パックは潰して捨てた方がかさばらない」と意識できる。そしてあとは、それを実行するかどうか、なのだろう。
M「エコってすごいムズカシイことのように感じがちだけど、AILAみたいに知らないうちにエコなことをやっていたりする。私は、やけに構えすぎていたなーというのが、実感です」
M「私にとって、エコロジカルなことを実行している人って、すごいキレイなんですね(笑)。だからエコってカッコイイものって思います。高校時代に出会った先生の実行している姿もカッコ良かったんですけど、先生の肌のキメが細やかで見た目もキレイなんですね。環境や周りに良いことをして、自分にもプラスなものが返ってくる……というサイクルが、カッコイイな(笑)。だからこれからも、ずっと続けていきたいです!」
M「中高生の女子って、その時期は一番“カッコつけたい”、背伸びしたい頃なんですよね。だから『モノを大事に使ったり、ゴミを分けたりするエコってカッコワルイ』って見えたりする。それに新しいモノがどんどん欲しい時期。使いかけとか使い捨てとか、そういうことは関係なくて、流行に敏感で、ただ単に欲しい、手に入れたいっていう……その気持ちは、すごくよくわかるんです。でもモノはタダじゃない。だから、欲しくてもカンタンに手に入らない人も世の中にはたくさんいるということだって知っているハズ。モノの重みやお金の重みを考えてみてほしい。きっとお金を稼ぐことの大変さがわかれば、自分で大変な思いをして、手に入れたモノなら、きちんと最後まで責任を持って使い果たせるか。食べ物だったらちゃんと残さずに食べきれるか、というようなことを買う前に一度、考えられるかもしれませんね。そういう意識も大事なんじゃないかと思います」
モノを粗末にしないという態度と行動は、全てことの始まりだ。地球温暖化を防ぐその行動の根底を指差してくれるような二人の話。
Lil’Bとして二人は、ツアー•グッズとして中高生の女の子が持ちたいと思うようなカワイイ、コンビニ用の小さいエコバッグを作りたい、グリーン電力でCDを作ってみたい。ライブで出るゴミを減らしたい……と、次から次へとやりたいことがある。これからどんな旋風を、どんなサプライズを起こしてくれるのか、楽しみにしたい。
AILA「自転車が好きなので、近いところならどこでも乗っていきます。電車より自転車ですね。レコーディングのスタジオや移動前の集合場所なども行ける範囲は、自転車です。多少の雨でも乗っちゃいますね。ふだんもあまり雨が気にならないのかな?(笑) 傘をさすことを忘れちゃうタイプです」
MIE「実家から分けてもらう調味料なども、瓶ごと持って来てもらって、使っている小瓶に小分けというか詰め替えてもらっています。実家でも使っているのは、無添加の調味料など、体にもいいですが、こうして詰め替えれば、ゴミも出なくていいですよね。ただ行き帰りの瓶の持ち運びは、重たいですね(笑)」
