真夏に“寒い”、真冬に“熱い”それはおかしいことです。

夏なのにエアコンにあたり風邪を引いたり体調を崩したり、冬なのに部屋の中で汗をかいたり、一度は経験したことがあるという方も多いのでは?外の気温は、真夏は“熱い”、真冬は“寒い”これが基本であり、逆になってしまうことはおかしなことで本末転倒です。これは部屋にいる誰かが気づき、みんなが気を遣いあえば解決できること。何も3℃も5℃も大幅に調整しろと言っているわけではありません。±1℃だけでOK。これだけでも世界中の人々が実践をすれば大きなCO2の削減になります。最近では「エアコンはつけっぱなしの方が節約になる」という一説もありますが、人のいない部屋のエアコンはこまめに止めましょう。自宅だけではなく、会社での取り組みも重要なポイントになります。たくさんの人がいる職場などで設定温度を変えることは難しいかもしれませんが、まわりの人たちと一緒に、CO2削減の意識を高め、冷暖房の温度もこまめに調整しながら過ごしていきましょう。

エアコンの設定温度を1℃控えることで、一世帯あたりの削減効果は以下の通りになります。

・年間CO2削減効果:約31kg

・年間排出量に対する削減割合:0.5%

・一年間の節約金額:約2,000円

どんな工夫をすることでもっと過ごしやすくなる?

設定温度を1℃控えるだけでも、体感で寒くなったり暑くなったりして、過ごしづらさを感じてしまう方もいるかもしれません。

そんなときは、以下の工夫を実践してみましょう。

①日差しの当たる窓にはカーテンをおろす

夏は日差しが入って部屋が暑くなりがちです。

窓にカーテンやブラインドをつけることで、日差しの出入りを防ぎましょう。

これだけでも、室温の上昇を抑えることができます。

②窓やドアをきちんと閉める

冷房や暖房を使う際、窓やドアがあいているとエアコンで冷やしたり温めたりした空気が逃げてしまいます。

そういった空気を逃がしてしまうとその分エアコンの電力も増加し電気を食ってしまうので、窓はしっかり閉めましょう。

少しでも空いていると空気は逃げてしまいますので、隙間がないように閉めるのがポイントです。

③エアコンのフィルタをこまめに掃除する

エアコンのフィルターが汚れてしまうと、本来の性能が発揮されません。

こまめに掃除をすることで消費電力に繋がるので、できれば2週間に一度を目安に掃除をしましょう。

自動お掃除機能がついているエアコンは積極的にそちらを利用すると良いです。

オフィスで冷房の設定温度を1℃上げた場合の効果

ひとつの研究結果ではありますが、世界中の全ての事業所で夏の冷房の設定温度を1.8℃上げると、ひと夏で約160~290万トンの二酸化炭素を削減することができるそうです。これは、チームマイナス6%の京都議定書の目標である約0.1~0.2に相当する量であり、さらに、京都議定書目標達成計画の中でオフィスビルなどに割り当てられた削減量の約5~9%に相当する量です。

ちなみに、「建設物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」や「建設基準法施行令」では、冷暖房の設定が17℃以上28℃以下に定められています。

オフィスで暖房の設定温度を1℃下げた場合の効果

外気温が6℃の真冬のときに暖房の設定温度を21℃から20℃にした場合、年間に削減するCO2の量は約21.8kgになると言われています。

一方、外気温が31℃の真夏の時に冷房の設定温度を27℃から28℃にした場合は、年間に削減するCO2の量が約12.4kgになると言われており、冷房の設定温度を上げるより、暖房の設定温度を下げた方がCO2削減効果があるのです。

年間を通して意識したいところですが、特に冬に暖房を使う場合はさらに意識した方がいいのかもしれません。